Published: 2025年12月9日
ゲスト執筆シリーズの観光農園ビジネス視察である。
現地のお友達から情報を得て、電撃の如く決断し全ての予定をキャンセル、問題のブルーベリー農園に突撃。
余りの美味しさに、僕は絶句した。
今回執筆して下さった彼は、当時ブルーベリー童貞であったため、比較すべきブルーベリーを知らず、今食ってる物のレベルにイメージが湧かないとの事であった。
じゃあこの感覚が生きている間に、他のブルーベリーと食べ比べましょう!と言う事で、再び予定を大幅変更して、大移動を開始するのでございました。
お互い観光農園経営志望という事で、農園の視察は最優先事項となる。
また、人の気持ちは冷めやすい。女を相手にしてたら嫌というほど思い知る。
自分のハートもまた然り。気持ちが熱いうちに行動することを僕は大切にしたい。
----以下、ゲスト執筆----
前回のブルーベリー農園があまりに美味であったため、他の農園のものと食べ比べをしてみよう!という話になり、地域の異なる農園へ行くことに。
ここは前回の職人肌な農園とは対照的に、テレビや新聞などのメディアに多数出演しSNSを使ったマーケティングも積極的に行っている。
農園に到着したのは14:30。
若干雨がぱらつき始めていたが、客は20〜30人ほど入っており、ご主人やスタッフは
慌ただしく接客に追われていた。
入場料は¥2,000(持ちかえりは別料金)と強気な料金設定。但し時間は無制限である。
受付を済ませて、いざ入園。
ご主人自らが一組ずつルール説明してくれるが、かなり流れ作業的な感じ。
(まぁクソ暑い中、毎日朝から何度も同じ説明を繰り返しているわけだから仕方ないとは思う)
早速手前のブロックから手を付けてみる。
「う!」
舌の上を強烈な酸味が襲う。
サウザーさんも眉をしかめながら
「すっぺ!」と言いながら次々に食し、味を吟味されている。
順に食べ進めていくと
たまに「お!甘いかも」となる個体に遭遇するが、感覚的には3割程度。
「比較的甘いやつでも味が単調に感じる。コクがないと言うか…」
とはサウザーさん。
「レベルの低いコンパだと、Bクラス女子でもすごく美女に見えるアレですね」
などと言ってみる。
時期的にもまだ6月中旬であるので、ブルーベリーの時期としてはまだ早いとはいうものの、前回のブルーベリーで舌が肥えた我々の評価は否が応でも辛口になる。
とはいえ、いくつものブルーベリー農園を食べ歩かれたサウザーさんによれば、
ここの味を『上・中・下』でランク付けすれば『上』だという。
「ほとんどのブルーベリー農園はそもそも食べられそうな実を見つけるところから始まるからね」
とのこと。
確かにここの農園はパッと見てすぐに、しっかりと紫に色づいた実がたくさんついている。
『探す』という行為は必要ない。
ブルーベリーという種はそれだけ育成が難しく、このレベルに持ってくるだけでかなりの農園が足切りされるのであろう。
また、
「これは枝切りも原因かもしれませんね」
ともサウザーさんは分析する。
確かに前回の農園と比べて、枝の手入れが少し雑なように見える。
辺りを見渡すと、既にブルーベリー狩りに飽きたと見られる子どもたちが、農園内の虫取りに励んでいる。
以前サウザーさんがおっしゃっていた
「ブルーベリーは子ども向きの果実ではないのではないか」
という説が頭を過る。
昨年サウザーさんがいくつものブルーベリー農園を周る中でも、子どもたちはあまり積極的に食べていなかったのだという。
とはいいつつも、一通りの種類を食べ終えた大人の僕らも、その酸っぱさから次第にあまり手が伸びなくなっていき、
「まぁ、こんなもんでいいですかね。。」
と顔を見合わせ、退園。
せっかくなのでこちらの農園ご自慢のブルーベリースイーツも食べていくことに。
ひと夏に2,000杯も出るという謳い文句で、テレビやSNSなんかで盛んに推している「ブルーベリー・フローズン」というヨーグルト風味のシャーベットを注文。
鮮やかな紫がキンキンに冷えたグラスの中で程良く溶ける、とても魅力的な写真に惹かれたのだ。
しかし、一口食べ、二口食べ…
二人とも「うーん」という感じでスプーンを口へ運ぶ。
とにかく味が薄い…!のだ。
サウザーさんは
「もっとガツンと甘い方が美味しいと思うんですけどねー」
との感想を述べられていた。
最後に車内へ戻り、前回の北関東某地方都市の農園からお持ち帰りしてきたブルーベリーと、こちらの農園で摘んできたブルーベリーを食べ比べ。
それぞれにパック詰めされた実を交互に食べる。
サウザーさんは前回のブルーベリーの方から食べられ、
一粒目から
「…うん!美味い!」
続いて今回の方。
「酸っぱい!渋い!全然違う!」
再び前回の。
「このコク!味の複雑さ!」
ということで食べ比べミッションはこれにて完了。
全体的に辛いレビューになってしまったが、こちらの農園はこれまでの観光農園ビジネスにはなかったマーケティング手法を積極的に採用し、高価な入場料なのにも関わらず、圧倒的な集客数を誇っている。
特にメディアやSNSを使ったブランディングは特筆に値する。
ご主人自らが顔を晒してどんどん表舞台に出ていく様はとても潔いし、観光農園ビジネスにおける、ひとつのモデルを創り上げた功績は素晴らしいと思う。
同じ樹種でも農園それぞれに特徴があり、至る所に経営者の色が反映されているから面白い。
一番大切なのは
「自分の足で情報を集めて、自分の舌で経験を積んでいくこと」
これも今回の旅で得た代え難い財産である。
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ベンチマークとさせて頂いたブルーベリー農園はこちら。
(言っちゃったw)
今、業界で最も注目を集める観光農園の一つが、このブルーベリーファームおかざきであると思う。オーナーも念願の書籍出版を果たして、絶好調だ。
僕が観光農園経営を志望しているのはご案内の通りだが、ここは、とにかく宣伝・ブランディングが上手い。これを盗み、自らの経営に取り込まないといけないと思い、ウォッチングしている。
問題は、味である。果実の味。
宣伝文句や口コミでは
「甘い!」
と言うことになっているが、正直言って全然甘くない。
コクや風味や香りも、ほとんど無いと言って良い。渋くて苦い。よって子どもは食べない。
前回紹介した栃木県宇都宮市の宇梶ブルーベリーと比べると、その差は歴然としている。
味に惚れてまた来よう!とはならないのである。
オーナーも、僕が観察する限り、成功した俺が正しい!とばかり、裸の王様風になっていて、
「実際、全然甘くないですよね?他の農園を食べ歩きしてます?」
とは、指摘しづらい雰囲気をまとってしまっている。逆ギレされそうで。(僕も人の事言えねえけど)
お客さんらもアンケートで甘くもないのに「とっても甘かった!」とか書いているらしくて、なんだかなあ、と思ってしまう。
オーナーは有名人で、テレビに出まくっていて、評判の高い観光農園で、入場価格も高いから、甘くあるべきであり、故に甘かった、と書いてると言うか。
しかし、経営という点で切ると、サクランボも、宇梶ブルーベリーも、致命的な非効率が何個もある。
その点、ブルーベリーファームおかざきは、経営的に最もスキが無い。次々に新規顧客を開拓しているからだ。
良いところは積極的に見習って行きたい。
(※甘い甘くないは、時期と天候に凄く左右される。雨が降ると糖度が下がるし、一般にブルーベリーは7月8月が旬だ。6月甘くなくても7月は甘かったりする。ま、宇梶ブルーベリーは6月から既に激甘だったけどな)