Published: 2026年2月19日
おそらくだがキャッシングしたご子息(おっかさんの)今後の対策として、奥さんを働かせよう、と言う動きになるだろう。
75万円ごときの元本でそうなる。
年18%の利息の破壊力は凄まじい。
僕の見立てではその彼の奥さんは「働きたく無いでゴザル」の典型的な甘えた人だから、旦那の借金のせいで自分が働かせられるのは間違ってる、とか言って、すぐに身体か心が壊れて労働を拒否するようになると予想する。
ただでさえ家事と子育て(3人)で摩耗してるのに、バイトなんかしたらすぐへばるやろうな、と。
時給何百円の仕事がむしろ、この国ではめちゃくちゃ過酷な仕事であって、その過酷な仕事をすげえ頑張ってやっても月に10万円ぐらいにしかならず、高利貸しの金利の暴力の前ではバイト代など実に無力だ。
そして忘れちゃいけないのは、給料は労働力回復のための経費であり、バイト代が丸々残って返済に回せると考えるのは甘過ぎるのである。
返済原資に半額回せるかどうか。
子育てと労働と、過酷な生活を2~3ヶ月続けて、倒れてしまって、またキャッシング生活に逆戻りになるんだろうなあ、みたいな。
夫婦関係の破綻、親戚関係の破綻、社会的な孤立。
男一人だけ嫁と子供を捨てて失踪する可能性まである。
その未来が、残債が75万残っていると言う話を聞いて、描けてしまったのだ。
だからこそ、
「あの子、また借金しないか心配だわ」
とかアホなことをぼやいてる前に、
「自己破産させる方がいいんじゃないですか?」
と、提案したのであるが、
「そんなことはさせられない!」
との事である。
(うん?なんだその反応?)
と思って、少し事情を聞いてみると、
「自己破産なんかしたら刑務所送りになって懲役させられる、さすがにそんな事はさせられない!」
と言うのである。
(こいつら正気かよ。。。)
と僕は思ったのであった。
説明してもどうせやらねえんだろうなあ、と言う徒労感を覚えつつ、自己破産について簡単な解説。
破産したら借金が免責(と言っても理解できないので、チャラと説明したよ)になります。
その代わり、家とか車を所有してたらそれは取り上げられる。
借金もゼロになる代わりに、財産もゼロになるんです。
でも借金がゼロになるなら最高じゃないですか。
破産するとクレジットカードとかキャッシングとかローンとか、お金を借りる系のことが一切出来なくなるので、おっかさんが心配してる「また借りないか心配」が根本から消えますよね。
刑務所にぶち込まれて懲役なんて全然ありませんよ。
などと、懇々と説明したのである。居候のお礼だ。
結局は、奥さんの実家が出した100万と、自分の出した25万が無駄になる、もう支払いに充てた分を返してくれるなら良いと思う、先に破産すれば良かったのにね、などの理由で自己破産作戦は見送りとなる方針となった。
支払いに充てたお金は確かに残念だったけど、それは損切りして、問題の完全なる解決のために早く自己破産した方がいいですよ、と、やんわりアドバイス。
おっかさんも少し不愉快そうな顔色になったので、そこで助言は終了。
地蔵にオラァ早く声かけろや、と強要するのと同じで、やり過ぎはいかん。
と言うか別に僕の借金じゃねえし、キャッシングした彼とその一族の問題だし、金貸しどもにケツの毛まで抜かれて、一家離散になっても僕の知った事では無いぜ、と言う心境である。
今、おっかさんの心象を害して居候部屋から追い出されたら困るしさ。
若かりし頃の僕なら、鋭利な刃物で切りつける様に議論白熱させて、めちゃくちゃ煙たがられてんだろうなあ、と思う。
僕は、自己破産作戦をしぶる真の理由を知っている。
「めんどくさいから」
なんだな。
詰まる所は。
日々の労働に疲れて、じっくり考える気力が出ない。
慢性的に無気力。
それが理由なのである。
あとは、やっぱり僕として衝撃的だったのは、金利18%だとか、自己破産だとか、そう言う分からない事があっても一切調べようとしない事だ。
google登場以前の時代を生きてる、と言うか、近代国家の概念すら無いみたいな。
しかも、キャッシングはATMからお金を引き出すのと同じ感覚だった、と借金した本人は述懐するのである。
そして不祥事について説教する大人たちも、金利の仕組みがよく分かっておらず、ただただキャッシングは怖いから絶対にダメ!と喚くだけだ。
僕はそれを横で見てたんだけど、本当に異世界の体験だ。
全てに言える事だが、何となくの印象と、短絡的な納得によって、彼らの世界は構築されてる。
破産すると刑務所に放り込まれて懲役になる、って思い込みもそれだ。調べてない。
んなわけねえじゃん、みたいな。
ここに二つの選択肢がある。
①親戚からお金をかき集めて返済
②自己破産する
そう言う道があった時、①の道は親戚たちにウンコを被せて高利貸しどもに愛想振りまく、と言う行動だ。
家族や親戚を大切にし、高利貸しどもにウンコを被せると言う方法がある。
②の自己破産だ。
自分が大切な物は何なのか?
と言う自問自答(ゆっくり考える事)をしたら、答えは家族と親戚に決まっとる。
確かに、大人として失格、の烙印を捺されるが、そんな見栄だの世間体は真っ先に捨てるべきで、失格の烙印を抱いて反省しながら生きていけば良い。
どうせ相手はクソな金貸しなんだから、クソ客に破産されるリスクも織り込んで商売してるし、そもそもこんなクソ高え金利取りやがってふざけんなよクソが、つってサクッと破産して、クソ借金踏み倒してやればええんや。
だけど家族や親族には泥を被せない。
僕は、それこそが「人間としてまとも」だと思うんだよな。
だが、子どもの頃から僕は、
「お前はまともじゃない」
と言われ続けてるから、世間的にはまともじゃ無いのかもしれないけどな。
いずれにせよ、借金には自己破産と言う救済措置が制度としてある。
『権利の上に眠る者は保護に値せず』
と言う法格言の通りである。
破産なり、残業代請求なり、育児休業なり、失業保険なり、救済のための制度がちゃんとあるのに、調べもせず行動もせず、めんどくさい知らないと反り返って、制度の上で眠っている人たちは、法は保護しませんよ、って意味だ。
権利の上に眠ってる人たちの世界は、今も無法地帯なのだな、と思った。
をはり。